Ahrefs・Screaming Frogの代わりに:自前で動かせるオープンソースのSEOツール4選

検索順位の記録、サイト全体の監査、表示速度の一括計測を、自前の環境で行えるオープンソースのSEOツール4件を比べます。有料ツールのどの機能の代わりになるか、どこまでは代わりにならないかも整理します。

最終更新: 2026/10/13

SEOの有料ツールは、AhrefsやSemrushのように何でもそろう代わりに、月額の費用が大きくなりがちです。一方で、実際によく使う機能が「狙っているキーワードの順位を見る」「サイトの問題点を洗い出す」「表示速度を測る」くらいであれば、オープンソースのツールで代わりにできる部分があります。

この記事では、当サイトに掲載しているSEO向けのオープンソース4件を、何の代わりになるかで分けて紹介します。

先に結論:用途ごとの候補

やりたいこと 候補 代わりになる有料ツールの機能
キーワードの検索順位を毎日記録したい SerpBear Ahrefsなどの順位チェック機能
サイト全体のSEOの問題を一覧にしたい SEOnaut、SiteOne Crawler Semrushのサイト監査、Screaming Frog
全ページの表示速度をまとめて測りたい Unlighthouse PageSpeed Insightsを1ページずつ試す作業

被リンク(バックリンク)の調査や、競合サイトがどのキーワードで上位にいるかの調査は、ここで紹介するツールでは代わりになりません。 これらは、ツールの提供会社がインターネット全体を巡回して集めた大量のデータがあってはじめてできる機能だからです。自前で動かすツールが調べられるのは、基本的に「自分のサイト」と「自分が指定したキーワード」です。

4つのツールの比較

数値は2026年10月1日時点のGitHubの公開データです。

ツール 種類 ライセンス スター数 最終更新 動かし方
SerpBear 順位チェック MIT 2,096 2026年5月 サーバーで動かすWebアプリ(Docker対応)
SEOnaut サイト監査 MIT 800 2026年5月 サーバーで動かすWebアプリ(Docker対応、MySQLが必要)
SiteOne Crawler サイト監査 MIT 930 2026年9月 パソコンで動かすアプリ(Windows・macOS・Linux)
Unlighthouse 表示速度の一括計測 MIT 4,873 2026年9月 パソコンで動かすコマンド(Node.jsが必要)

4件ともライセンスはMITで、社内で使うぶんには条件を気にする必要はほとんどありません。ライセンスの種類については「オープンソースのライセンスの見方」にまとめています。

画面の日本語翻訳は、4件とも確認できませんでした(当サイトでは「未確認」と表示しています)。画面は英語ですが、どれも項目が単純なので、慣れれば使えるはずです。

SerpBear:検索順位を毎日記録する

SerpBearは、指定したキーワードでGoogleの検索結果を調べ、自分のサイトが何位にいるかを記録するツールです。

  • 登録できるドメインとキーワードの数に上限がない
  • 順位の変動を、毎日・毎週・毎月のいずれかでメールで知らせてくれる
  • Googleサーチコンソールと連携すると、キーワードごとの実際の表示回数やクリック数も合わせて見られる

注意点は、検索結果の取得の仕組みです。 SerpBearは自分でGoogleを検索するのではなく、外部の「スクレイピングAPI」(検索結果を代わりに取得してくれるサービス)か、自分で用意したプロキシを通して検索結果を取得します。SerpBearの説明では、無料枠のあるサービスも紹介されていますが、キーワードが多くなると有料のプランが必要になることがあります。また、検索結果を機械的に取得することについての扱いは、利用するサービスやGoogleの規約によって異なるので、使う前に確認してください。

「まずは順位の傾向を知りたい」だけであれば、サーチコンソールの「検索パフォーマンス」に表示される平均掲載順位でも、ある程度は分かります。SerpBearは、狙っているキーワードを毎日決まった方法で記録したくなったときの候補です。

SEOnaut:サイトの問題を重要度順に一覧にする

SEOnautは、サイト全体を巡回して、検索順位に影響しうる問題を洗い出すツールです。見つかった問題は「critical(重大)」「high(高)」「low(低)」の3段階に分けて表示されます。

調べられる主な項目は次のとおりです。

  • リンク切れ(404エラーになるページへのリンク)
  • リダイレクトの問題(一時的・恒久的なリダイレクトや、リダイレクトのループ)
  • タイトルや説明文(メタタグ)の抜け・重複
  • 見出しの順序の誤り

ブラウザで使うWebアプリで、データはMySQLに保存します。公式の説明ではDocker Composeでの導入が推奨されていて、サーバーにDockerが入っていれば比較的すぐに試せます。Dockerで試すときの確認点は「Dockerで試す前に確認すること」を参照してください。

複数の人で同じ結果を見たい、定期的に同じサイトを監査したい、という場合に向いています。

SiteOne Crawler:パソコン1台で監査レポートを作る

SiteOne Crawlerも、サイト全体を巡回して問題を調べるツールです。SEOnautとの大きな違いは、サーバーを用意せず、自分のパソコンで動かせることです。Windows・macOS・Linux向けに1つの実行ファイルとして配布されていて、引数なしで起動すると、対話形式で設定を選べます。

  • リンク切れやリダイレクト、SEO・表示速度・セキュリティの項目をまとめて調べる
  • 結果を、並び替えのできるHTML形式のレポートとして出力する
  • サイトマップの作成や、サイト全体をオフラインで見られる形に保存する機能もある

「サーバーは持っていないが、自分のサイトの問題を一度まとめて洗い出したい」という場合に、最初に試しやすいツールです。用途としては、有料のサイト巡回ツールであるScreaming Frog SEO Spiderに近い使い方ができます。

Unlighthouse:全ページの表示速度をまとめて測る

Unlighthouseは、Googleが公開している計測ツール「Lighthouse」を、サイトの全ページに対してまとめて実行するツールです。PageSpeed Insightsで1ページずつ調べる代わりに、全ページの点数(表示速度、SEO、アクセシビリティなど)を一覧で比べられます。

Node.js(バージョン22.18.0以上)が入ったパソコンであれば、次のコマンドで試せます。

npx unlighthouse --site https://example.com

点数の低いページを見つけて優先的に直したいときに便利です。ただし、全ページに対してLighthouseを実行するため、ページ数が多いサイトでは時間がかかります。また、計測の対象サイトに多くのアクセスが発生するので、他人のサイトではなく自分のサイトで使いましょう。

どれから試すか

  • サーバーを持っていない:SiteOne Crawler か Unlighthouse。どちらもパソコンだけで動きます。
  • まず問題点を洗い出したい:SiteOne Crawler で全体を調べ、見つかった問題を直すところから始めるのが効率的です。
  • 表示速度が気になる:Unlighthouse で点数の低いページを探します。
  • 順位を継続的に追いたい:SerpBear。サーバーと、検索結果を取得するためのAPIの準備が必要です。
  • チームで監査結果を共有したい:SEOnaut をサーバーで動かします。

まとめ

  • 「順位チェック」「サイト監査」「表示速度の計測」は、オープンソースでも代わりにできる部分がある
  • 被リンク調査や競合サイトのキーワード調査は、自前のツールでは代わりにならない
  • サーバーを持っていなければ、パソコンで動く SiteOne Crawler と Unlighthouse から試すのが手軽

SEOツール以外にも、いま使っているSaaSの代わりを探したい場合は「あなたに合うOSS診断」や「SEO・サイト分析のオープンソース一覧」も参考にしてください。

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関連ツール

SerpBear

代替対象: Ahrefs / TypeScript / MIT

Googleの検索順位をキーワードごとに記録し、変動をメールで知らせる順位チェックツール。Search Consoleと連携できる。検索結果の取得には外部のスクレイピングAPIかプロキシが必要。

スター2,107
健全度
646
セキュリティSecurity窓口なし

SEOnaut

代替対象: Semrush / Go / MIT

サイト全体を巡回し、リンク切れ・リダイレクト・重複タイトルなどSEOの問題を重要度別に一覧にする監査ツール。

スター805
健全度
273
セキュリティSecurity窓口なし

SiteOne Crawler

代替対象: Screaming Frog / Rust / MIT

サイト全体を巡回して、リンク切れ・SEO・表示速度・セキュリティを分析し、HTMLのレポートにまとめるクローラー。

スター939
健全度
277
セキュリティSecurity窓口なし

Unlighthouse

代替対象: PageSpeed Insights / JavaScript / MIT

Google Lighthouseでサイトの全ページをまとめて計測し、表示速度やSEOの点数を一覧で比べられる。

スター4,894
健全度
1,334
セキュリティSecurity窓口なし

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